平成24年

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“自助努力”の意味の深さ(1月号から3月号まで)
2012年
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次世代のために自助努力を(4月号から6月号まで)
自助努力の大切さは変わらない。(7月号から9月号まで)
自助努力の力が試されます。(10月号から12月号まで)
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(2012年1月号から3月号まで掲載)
“自助努力”の意味の深さ

負担と受益のバランスが図られるかが問題です。

増税と社会保障改革の案の大枠が決められ、これから本格的な議論が進められるようです。
年金に関しては、単身の低所得者への上積み支給や受給資格が得られる加入期間の短縮などが盛り込まれています。やがて制度の詳細な組み立てが明らかになってくるのでしょうが、人々の間にはすでに不公平感が広がり始めているようで、気になります。かつて問題になった国民年金3号被保険者問題とも合わせて、きちんと保険料を払い続けたり手続きをしたりした正直な人たちが損をするというようなやや扇情的な報道も目立ち、年金不信の空気が再燃しているようです。
しかし今回の不信は、年金制度を詳しく知らないまま「どうせもらえないんだから……」という、でも本気でもらえないとは思っていなさそうだった当時の空気と違い、情報も知識も得て年金への関心がそれなりに高まったうえで、不公平に対する不信感が強まっているように思えます。
特権や既得権益は削減されそうもない状況下での負担増と受益減のアンバランスな感じは、かなりリアルなものなのに、豊かな階層の金銭感覚ではほとんど実感されないまま、今や“貧困層”と呼ばれるようになった人たちの厳しい視線が世の中に跳ね返っていくのでしょう。

“自助努力”は、自分だけのためではないのです。

成熟した社会が社会的弱者の暮らしを保障するのは文明国家として当然ですが、誰が弱者かという定義を間違えれば問題です。弱い強いの度合いは常に流動し、だからこそ互いに支え合うことになります。そして一時的には互いに困難な時期を耐えねばならないときだってあります。
厚生年金(報酬比例部分=上乗せ部分)支給開始年齢を68歳に繰り下げるという案は、現段階では基礎年金=国民年金には影響を及ぼしません。しかしテレビでは、このために無収入(?)になるという高齢者・高齢者予備軍のインタビューやその雇用の問題などを報じています。あまり正確でないニュースで、またもや若年層の就労の環境を圧迫するのかと思います。
インタビューで「暮らしていけない」と語っていた人たちに、もし自助努力の機会や仕組みがあったなら、何パーセントかでも若年層に仕事の機会を分けてあげられるかも知れないのにと……。
自分だけのために努力するのではなく、隙間を作って人に譲ってあげられる、「自助努力」にはそんな深い意味だってあります。少子化は若い世代の責任ではないのに、彼らは従来よりかなり大きな負担を背負っていかなければならないのです。私たちの未来である若者、子供たちの負担を少しでも軽くするための努力が、なんとか一人でも多くの人たちに広がってほしいと願います。
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(2012年4月号から6月号まで掲載)
次世代のために自助努力を

司法書士年金の掛金は国民年金基金連合会で共同運用を行っています。

厚生年金基金の資産運用を預かる投資顧問会社の不祥事は、さらに厚生年金の積立金の一部にまで損失が及んでいることが発覚し、関係する人々の間の不安はさらに広がっています。名称が似ているため混同される方々もいて、47都道府県の地域型国民年金基金、25の職能型基金にも問い合わせが寄せられているようです。司法書士国民年金基金の場合は状況やシステムを熟知されている方が多いようで、いただいたお問い合わせは冷静なものでした。
厚生年金基金は厚生年金(土台=国民年金、2階部分=厚生年金)の3階部分に上積みされる“企業年金”で、国民年金の2階部分に上乗せする国民年金基金とはまったく別の制度です。
当基金は加入者の皆様からお預かりした掛金を、国民年金基金連合会で取りまとめて共同運用を行っています。国民年金基金連合会では、平成24年2月24日付けで金融庁より業務停止命令を受けた投資顧問会社への委託は、過去を含めて一切行っておりません。
当基金のホームページには国民年金基金連合会における共同運用の状況を掲載しています。下記のURLのほか、主な検索サイトで「司法書士年金」と入力し検索されると、トップに司法書士国民年金基金が表示されますので、ご一読ください。

一人ひとりの自助努力は小さなものでも、それが集まれば……

最近の新聞で驚くべき記事を見つけました。ジュニア向けのニュース解説のテーマが「少子高齢化」だったのです。記事の最後は、子供たちの将来の負担を軽くする議論もされている、とか、こういう社会にしていくことが大切だ、などという結びになってはいますが、しかし、将来の重い負担を子供たちに感じさせてしまう記事でした。子供たちも知っておいた方が良いニュースには違いありませんが、このような記事に大きな紙面を割かなければならない今の状況に、慄然としてしまったのです。
年金や医療保険などに関して高齢者の負担が増すという話題には、テレビのニュースで「暮らしていけなくなっちゃう……」「私らに死ねというのか!」などという感情的な取材が流れてきます。個別には様々な事情・実態があり、社会の不公平感などが底流にあるのでしょうが、短絡的な報道には首をかしげます。このような傾向が繰り返されていくうちに、やがて世代間の対立に発展してしまうかも知れません。子供たちは世界の未来です。“未来と対峙する高齢者”などという図式はだれも見たいとは思っていないはず、と思うのですが……。
子供たちの世代に重い負担を課さないための方策や選択肢はいくつもあるでしょうが、年金が占める度合いはとても大きいでしょう。これまで日本社会が築いてきた“相互扶助・世代間扶養”はとても成熟した理念ですが、それが実行できなくなる事態に立ち至る前に、自分たちがまずできることから始めることが、とても大きな、そして緊急の課題であろうと思います。
“自助努力”は選択肢の中でも最有力な方法の一つです。一人ひとりの自助努力は小さなものでも、それが集まれば次の世代の負担が過重になるのを少しでも防げるかも知れません。自助努力の司法書士国民年金基金への加入をご検討願うのは、そのような理由もあるからなのです。
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(2012年7月号から9月号まで掲載
自助努力の大切さは変わらない。

一体改革がどこへ向かっても、自助努力が大切です。

“税と社会保障”は本当に一体で改革されるのか、といったお問い合わせをいただくこともありますが、まだ流動的な状況で、本当の意味での国民的な議論が待たれるところです。
現行制度において、税と社会保障の関係で年金の支給に関するものには、国庫負担があります。経済状況や人口構成の変化が大きくなったときに、国庫負担率が見直される仕組みです。
年金の収支バランスは、国庫負担率の改正で調整が図られます。世代間扶養=若年世代から高齢世代への仕送り方式の年金制度では、収支バランスは人口構成の影響を強く受け、若者が減少し高齢者が増加する逆三角形の現状をそのまま反映しています。基礎年金の国庫負担率はかつては3分の1でしたが、2009年には2分の1に引き上げられました。これは国民年金だけの人も厚生年金や公務員共済組合の加入者も、土台部分の措置として共通のものになっています。
税と社会保障の一体改革の流れの中には、当初、土台部分の財源は基本的には税金でまかない、被用者年金や自助努力の国民年金基金のような上乗せ部分で受給を充実させる、という構想がありましたが、一体改革が微妙な有様となっていく流れの中で、今後どのような方向に向かうのか予測がつかない状況になっています。
しかし改革の行方がどうであれ、現在十分な支給額とはいえない基礎年金に、自分の努力で国民年金基金を積み立て積み上げていくことの重要さは、今後も変わりません。すでに加入されている方(受給されている方はもちろんです)はその大切さをご理解くださっています。これまで関心をもたれなかった方々にも、ぜひ一度この仕組みの詳細をご覧いただきたいと思います。

国民年金基金と厚生年金基金は別の制度です。

厚生年金基金の資産運用を預かる投資顧問会社の不祥事は刑事事件となりましたが、この間、経済マスコミの矛先が名称が似ている国民年金基金に向けられることもありました。しかし基礎年金の2階部分に上乗せする国民年金基金は、厚生年金(土台=基礎年金、2階部分=厚生年金報酬比例部分)の3階に上乗せする厚生年金基金=企業年金とは、まったく別の制度です。
当基金は加入者の皆様からお預かりした掛金を、国民年金基金連合会で取りまとめて共同運用を行っています。国基連では平成24年2月24日付けで金融庁より業務停止命令を受けた投資顧問会社への委託は、過去を含めて一切行っておりません。
それでも、充実した給付のために運用によって財源を確保する仕組みなので、運用の市場は社会経済情勢を反映し、現在のような世界経済の低迷期には人々の不安が増すことも否定できません。しかしこのまま下降のスパイラルが続くと想定したら、それは、世界中が破綻することになってしまいます。不安定が永続するというような乱暴な想定に悩まされず、私たちは中長期的に構え努力する必要があります。そのためにはさらに情報をオープンにしていく姿勢が必要でしょう。
 当基金のホームページのリンクから国基連ページにジャンプすると、共同運用の状況等をご覧いただくことができます。当基金のページは下記URLのほか、主な検索サイトで「司法書士年金」と入力し検索されると、トップに司法書士国民年金基金が表示されますので、ご一読ください。
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(2012年10月号から12月号まで掲載)
自助努力の力が試されます。

少子高齢化はどうなったのでしょうか……

 “少子高齢化”のニュースが以前ほど見られません。テレビの話題や新聞の記事、ネットでの検索でも同じです。世の中には領土問題や政局などのニュースがあふれ、放射能や電力問題でさえ次第に影が薄くなっています。消費税増税の前提のはずだった社会保障改革の話題などは、かなり遠い話になっているような気がします。
 でも少子高齢化は着々と進行しています。8月の総務省発表によれば日本の人口は減り続け、昨年の3月から1年間で26万人強(0.21%)減少したということです。
 少子化は加速し、出生数は4年連続で減少、しかも過去最低でした。
 高齢者は急速に増加、今年は、戦後のベビーブーム世代、昭和22年生まれの人々が65歳に到達しています。増加は2015年がピークですが、その後も急速に減るわけではありませんから、しばらくは高齢者の増加が続きます。

働きたい高齢者と働けない若者、これからどんな社会になっていくのでしょう。

 「70歳を超えても」「働けるうちは」……働く意欲が高い60歳以上の人々が70%という調査結果があります。健康のため、という答えもありましたが、生活費が足りない、もっと余裕が欲しいという理由が多いようです。年金受給年齢が引き上げられたり経済格差が拡大したり、様々な事情があるようですが、その一方、働けない、あるいは正規雇用されない若者が増加中です。
 元気な高齢者の社会経験、技能等のノウハウを経済社会に活用しようという発想には、それなりの意味があるでしょうが、このねじれた状況に対処できなければ、日本の未来を担う子供を産み育てる環境は、ますます悪化していくでしょう。
 これまでにも何度か、公的年金制度の桎梏は少子高齢化と経済状況であると述べてきました。少子高齢化は短期間には改善できないが、経済は短期で復調する可能性もある、と考えていましたが、世界経済は一層低迷し、欧州危機、対ドル・対ユーロの円高、日本企業の海外移転……良くない材料ばかりです。こんな状況下、若者にもう少し席を譲ってあげる叡智を、円熟したはずの日本社会はなんとか働かせることができないものかと、考え込んでしまうのです。

「若者にもう少し席を譲ってあげる」という言葉の意味は。

 「席を譲ってあげる」という言葉に不快感を覚える方もおられるかも……。でもこの意味は、もしできるなら、国民年金基金のような「自助努力の制度」を活用すれば、「経済性」で若者と争わなくても、ご自身の高齢者時代をある程度カバーできるのではないか、という意味です。それが若者が働く機会を広げ、未来の社会の混沌や窒息を防ぎ、そして高齢者の活力は、経済性とは別の次元で、文化活動や社会を少しでも良くする活動に注げるようになるのではないかと思います。専門職能の分野では少し趣を異にするでしょうが、社会の一般論として考えたい課題です。
 非常に厳しい社会状況のもと、国民年金基金制度の「自助努力の力」が試されると考えます。
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