国民年金基金の財政方式は、積立方式

年金の財政方式は、大きく分けると『積立方式』と『賦課方式』の2種類があります。
『賦課方式』の厚生年金などは、賃金上昇率などにも影響を受けやすい。現在マスコミなどで取り上げられている世代間の不公平感等は、主にこの厚生年金の賦課方式について語られています。また、厚生年金基金の破綻については、リストラなどにより収支バランスが崩れたことが原因であります。

これに対して国民年金基金は、『積立方式』により個人単位で収支をバランスさせる仕組みになっており、支払われた掛金に運用収支をプラスしたものが年金として支払われます。つまり、銀行の積立定期と同じように、若いうちに積み立てた掛金を、年金として引出してゆく制度であります。

例えば、男性が35才で1口目A型に加入された場合、掛金は、毎月12,870円。
これを25年間(300カ月)支払うと、3,861,000円。(35才から60才)
この掛金に対して、年金額は毎月20,000円。
これを17年間(204カ月)受給すると、4,080,000円。(65才から82才)
※A型は終身年金ですので、82才以降もご死亡されるまで年金の受給は続きます。

『賦課方式』ですと、このような簡単な計算ができません。国民年金基金は、『確定給付型の積立方式』ですので、国民年金の上乗せ年金として、将来設計のお役に立てると考えております。

比較表 積立方式 賦課方式
公的年金 国民年金基金 厚生年金など
考え方 確定給付型(年金額が一定)により、将来の年金給付に必要な原資をあらかじめ積み立てていく方式。 年金給付に必要な費用をその時々の現役加入者からの保険料でまかなう方式。
人口構成
  • 自助努力のため、変動の影響は受けにくい。
  • 少子高齢化に対応。
  • 世代間扶養となるため、変動の影響を受けやすい。
  • 少子高齢化になると、現役加入者の負担が増加する。
  • 支給開始年齢の引上げ。
極端なインフレなど経済変動があった場合
  • 実質的な価値のある年金の支給が困難になる。
  • 金利変動の影響を受けやすい。
  • 現役加入者の保険料を上げることにより、実質的な価値のある年金を支給することになる。
  • 金利変動の影響を受けにくい。

資金の流れ

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